「ネットショップでアクセサリーを販売したい」と考えている事業者の方も多いのではないでしょうか。
自社ブランドを持っている事業者、趣味でアクセサリーをハンドメイドしている、アクセサリーが好きで国内外から仕入れているなど、法人あるいは個人でアクセサリーを販売する際は、いずれもネットショップでアクセサリーを販売するにあたってのコツや注意点をしっかり把握しておく必要があります。
特にアクセサリーは、装飾品という観点から、扱う商品のコンセプトや世界観を固めた上で、ビジュアルを強く訴求するショップ作りやプロモーションを行うことが重要になってきます。
本日は、forUSERS株式会社でマーケティングを担当している筆者が、ネットショップでのアクセサリー販売について詳しく解説します。
ネットショップでアクセサリー販売する方法は3つ
まず、アクセサリーをオンラインで販売する方法は、大きく3つの方法があります。
方法① 自社のネットショップ
ASPなどのカートシステムを利用してネットショップを構築・開設して販売する方法です。ASPは無料、あるいは比較的安価な月額費用で利用できる上、各社とも機能が充実しています。デザインテンプレートも豊富で、オリジナル性が高いネットショップが作れるため、独自の世界観やコンセプトをサイトに反映できるのが特徴です。
しかし、開設したばかりのネットショップは認知度が低いため、SNSの活用や広告などを利用して、集客のための施策をしっかり実施しなければいけません。
方法② ショッピングモール
楽天市場やAmazon、あるいはZOZOTOWNなどのショッピングモールサイトで販売する方法です。ショッピングモールで販売する大きなメリットは、すでに多くのユーザーが集まっている場所に出店・出品する形なので、大きな集客力があることです。
ただし、販売手数料や付加手数料などの費用負担があるため、売上とコストのバランスを常に注意しておく必要があります。また、モール内で同製品を扱っている事業者がいる場合は、価格競争になってしまう可能性もあるというデメリットもあります。
なお、ハンドメイドアクセサリーについては、「minne(ミンネ)」や「Creema(クリーマ)」といった、ハンドメイド専門のショッピングモールもあります。ハンドメイドアクセサリーを好んで購入するユーザーが集まるため、商材によってはこのような専門のモールへの出店を検討するのもおすすめです。
方法③ フリマサイト
メルカリや楽天ラクマなどの、フリマサイトやアプリを使用して販売する方法です。多くは個人間の取引になりますが、店舗の出店も可能で、リユース品から新品まで幅広い商品を簡単に販売できます。
フリマサイトへ出品することで、購入意欲を上げる商品の見せ方や説明文の書き方、顧客とのやり取り、また梱包・発送なども含め、ネットショップ運営の基本をトレースすることができるため、オンラインでの販売が初めての場合は、ネットショップやショッピングモールで販売する前に、まずは費用をかけずにフリマサイトで販売してみるのも良いでしょう。
ネットショップでのアクセサリー販売で売上を伸ばす5つのコツ
それでは、ネットショップでアクセサリーを販売する上で、売上を伸ばすために覚えておきたい5つのコツを解説します。
① テーマやコンセプトを固める
アクセサリーは、趣味嗜好により購入される商材なので、売上を伸ばして安定した収益を得るためには、リピーター(=ファン)を育成することが重要になります。そのために必要なことは、扱う商品のテーマやコンセプトをしっかりと固めて世界観を構築し、それをショップに反映することです。その世界観にユーザーが共感することで、ショップのファンとなり、常に商品に注目してくれるようになるからです。
そして、コンセプトを決めることで、ターゲットとなる層が定まりますので、その層に向けた適正な価格を設定します。価格は「原価」「利益」「市場相場」などからある程度の設定が決まりますが、その上でターゲットに合った価格を設定する事も大事です。
いずれにしても、安ければ売れる、高ければ売れないというものではなく、重要なのは世界観と価格設定のバランスを取ることです。
② 常にトレンドを把握しておく
洋服などと同様に、アクセサリーにもトレンドがあります。有名ブランドであれば、売れ筋商品や定番モデルがあり、ブランド自体に価値があるため、トレンドではない商品にも一定の需要はありますが、自社のブランドの認知度がそれほど高くない場合は、しっかりとトレンドを把握して取り扱う商品に反映させていかなければ、ユーザーの興味を引くことは難しいでしょう。
③ 素材やサイズ感を把握しやすくする
ネットショップでは、商品を実際に手に取って確認できないため、アクセサリーのような身に付ける商材については、素材感やサイズ感ができるだけユーザーに伝わる工夫をすることが非常に重要です。
指輪の号数や、ネックレスチェーンの長さなど、できるだけ詳細な情報を記載するのはもちろんですが、モデルが着用した写真を記載しておくことで、よりユーザーがサイズ感をイメージしやすくなります。
また、金属アレルギーへの配慮も必要となるため、しっかりと使用素材を明記して、注意喚起しておきましょう。さらに、身に付ける商材という観点から、ピアスやネックレスなどの商品が原因でけがをしてしまい、賠償責任が問われる可能性もあるため、そのような注意書きもしっかりと記載しておくことが重要です。
④ 商品写真のクオリティにこだわる
アクセサリーは、見栄えが第一です。そのため、ネットショップに掲載する商品写真のクオリティは非常に重要です。豊富に写真を用意することも重要ですが、その質にもこだわらなくてはいけません。
特に、商品だけではなく背景や色合いも商品の世界観に合わせ、着用画像を撮影する場合も、モデルとなる人物はターゲットに近い人物像を選定するべきです。最近ではiPhoneなどスマートフォンでも高画質の写真が撮れますが、奥行きや質感を求めるのであれば、やはり一眼レフなどしっかりとした撮影機材を使い、照明などの撮影環境にもこだわるべきでしょう。
◆商品に魅力を際立たせる構図やレイアウトの例(4℃)
引用(画像):【公式】4℃ジュエリー オンラインショップ
⑤ SNSを活用する
開設したばかりのネットショプの集客にはもちろん、すでに認知されているネットショップの販売チャネルの一つとしても、SNSは積極的に活用していきましょう。
特にInstagramは、アクセサリーに重要なビジュアルへの訴求効果が非常に高いため、投稿する写真のクオリティや雰囲気に統一感を持たせることで、しっかりとした世界観を構築することが可能です。
ストーリーズやリールなどの機能も使いながら、常にユーザーの興味を引いていくことで、ブランドファンを作りやすくなります。また、ハッシュタグなどを活用して認知を広げていくことも大事です。
◆モデルや写真のトーンで統一を持たせたInstagramの例(Jouete)
アクセサリーを扱うネットショップの3つの事例
それでは、アクセサリーのネットショップの事例を紹介します。
事例① novice(ノーヴィス)
引用(画像):novice
novice(ノーヴィス)は、モダンでシンプルなデザインで、20〜50代といった幅広い年齢のユーザーに人気のあるアクセサリーブランドです。金属アレルギー対応アクセサリーやメンズアクセサリーといったラインナップも充実しております。
ネットショップでは、特に商品写真に特徴が見られ、意図的に照明を落として陰影を作ることで落ち着いた雰囲気を創り出し、アクセサリーの存在感を際立たせております。このように、商品紹介の写真で、あえて商品をクローズアップせず、モデルも含めた全体のイメージの一部として見せることは、アクセサリーの魅力を引き出す撮影テクニックの一つです。
サイトの方も、このような商品写真のレイアウトで構成され余計な装飾を省いているため、全体的に落ち着いたシックな印象になっています。
◆noviceの商品写真の例
引用(画像):novice
事例② yuzen(ユゼン)
引用(画像):yuzen
yuzen(ユゼン)はシルバーアクセサリーを主力として、ユニセックスで幅広い年齢層に支持されているブランドです。シルバーアクセサリーの他、スマホショルダーといったアクセサリーも展開しており、人気のアイテムの一つです。
yuzenのInstagramを見ると、投稿写真は基本的にグレーを基調としたモノトーンのイメージで統一されており、シルバーアクセサリーを主力としているブランドらしく、シンプルかつクールな世界観が醸成されております。
Instagramはスマートフォンで見ると、一画面に12〜15の投稿一覧が並びますが、yuzenのように一覧を一目見てはっきりとブランドのコンセプトや世界観が伝わるアカウントにするためには、投稿を始める前に、どういった世界観のアカウントにしたいかを検討し、しっかりとビジュアルコンセプトを固めてから運用を始めることが重要です。
◆yuzenのInstagramアカウント
事例③ ルピス(LUPIS)
引用(画像):ルピス(LUPIS)
ルピス(LUPIS)は、トレンドのアクセサリーを激安価格で販売するネットショップです。ピアスやネックレスから、ヘアゴム、スマホケース、サングラスやキャップなどの小物アクセサリーを豊富にそろえており、安いものは100円台から販売されているため、特にトレンドに敏感な10代の学生や若い女性に人気です。
ネットショップのデザインも、バラエティー感や宝探し感がある作りになっており、ターゲット層の若年層に照準を合わせたコンセプトがしっかりと反映されております。
また、ルピスでは、商品レビューの収集に注力しており、ユーザーの検討材料として活用されていることはもちろんですが、商品の安価さゆえに、品質に対するユーザーの不安の払拭にも役立っています。
古物商許可が必要な場合も
アクセサリーをネットショップで販売するために特別な許可や免許は必要ありませんが、輸入販売や仕入れ販売で、アンティーク品や貴金属、リユース品を取り扱う場合は「古物商許可」が必要となります。
古物商許可証の申請は、ネットショップの所在地を管轄する警察署で行うことができますので、事前に管轄の警察署のホームページなどで確認しておきましょう。申請書も警察署のホームページからダウンロードが可能です。申請が通ったら、古物商許可番号をネットショップの「特定商取引法に基づく表記」のページなどに明記しておくようにします。
アクセサリーは装飾品!ビジュアルを強く訴求するショップ作りが重要
アクセサリーをネットショップで販売する際は、装飾品という商材の性質から、ビジュアルによる訴求を強く意識したサイト作りが必須です。そのためには、ハンドメイドの場合も仕入れた商品を販売する場合も、取り扱う商品には一貫性を持ち、商品ページやInstagramなどのSNSに投稿する写真も、しっかりと世界観を固めて用意することが重要です。
明確に構築された世界観に引かれたユーザーはブランドのファンとなり、リピーターとして顧客の定着化につながります。特にアクセサリーにおいては、ピアスやネックレス、指輪などのブランドを統一したいというユーザーも多いことから、1つの商品の購入がリピート購入やクロスセルにつながりやすいため、しっかりとユーザーの興味を引いて、初回購入を成功させましょう。
もし、アクセサリーを販売するネットショップの構築を検討しているのであれば、インターファクトリーの「ebisumart zero(エビスマート ゼロ)」をぜひご検討ください。将来的なカスタマイズも可能なため、まずは費用を抑えてスモールスタートし、売上が上がってきたらネットショップの規模も大きくしていきたいという事業者の方には、非常におすすめです。
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