Instagramで商品を販売する方法と購入率を高めるコツ

Instagramを活用して自社の商品を販売したいと考えている事業者の方もいるのではないでしょうか。

Instagramで商品を販売する際には、Instagramのショッピング機能である「Instagramショッピング」を利用するのがおすすめです。Instagramショッピングは、アプリ内で購入が完結するため、離脱も少なく購入率が高まりやすいメリットがあります。

しかし、そのような機能も、商品を魅力的に見せ、フォロワーに「購入したい」と思わせる投稿を行えなければ意味がありません。

本日はforUSERS株式会社で、Webマーケティングを担当している筆者が、Instagramにおける商品の販売について、その方法と購入率を高めるコツについて詳しく解説します。

Instagramでの商品販売は2つのケースに分かれる

まず初めに、Instagramで商品やサービスを販売しようとするとき、大きく2つのケースに分けられます。それは「ECサイトを持っている場合」と「ECサイトを持っていない場合」です。

この「ECサイトの有無」によって販売する方法が異なってきますので、それぞれについて解説します。

ECサイトを持っている場合

ECサイトを持っている事業者がInstagramを利用して商品を販売する際に、最も速くて簡単な方法は、プロフィール欄に自社のECサイトのURLを記載して誘導する方法です。

しかし、この方法だとブラウザに遷移するためにInstagramを離れてしまいますし、さらにECサイトから目当ての商品を探し出す手間も発生するため、離脱率が上がってしまいます。

よりInstagramからの購入率を上げようとするのであれば、Instagramのショッピング機能「Instagramショッピング」を利用するのが良いでしょう。

参考:Instgramショッピングとは

Instagramショッピングは、Instagramアプリ内で自社のECサイトを展開し、商品を直接販売できる機能です。この機能を利用するメリットは以下の2つです。

メリット① 購入の流れがスムーズなので購入率が上がりやすい
メリット② 無料で利用できる(審査は必要)

以下はショッピング機能を利用したユニクロのアカウントです。

◆Instagramショッピングの購入の流れ

ユニクロInstgramショッピング

引用(画像):ユニクロ日本公式アカウント(@uniqlo_jp)より、筆者が一部加工

投稿写真の商品をタップすると、商品名の吹き出しが出てきます。気になる商品名をタップすると、金額や商品説明が出てくるので、「ウェブサイトで見る」のボタンをタップします。そうすると、ECサイトの該当商品ページに遷移するので、ここで自社ECサイトでの購入の要領で商品を購入することができます。

この流れがInstagramアプリの中で行われ、ブラウザや他アプリが起動したりすることがないため、離脱が発生しにくく購入率が高まりやすいのです。

審査はありますが無料で利用できる機能なので、自社のECサイトを展開している事業者は、ぜひ利用してみることをおすすめします。

Instagramショッピングはモールサイトでは利用できないので注意

Instgramショッピングの利用にはECサイトが必要であると述べましたが、楽天市場やYahoo!ショッピング、Amazonといったショッピングモールサイトでは利用できないため注意が必要です。

あくまで独自のドメインを持ったECサイトでなければいけないため、もしモールサイトを自社のECサイトとして運用しているのであれば、別途、独自ドメインによるオリジナルサイトを用意する必要があります。

では続いて、ECサイトを持っていない場合のInstagramの商品販売方法を解説します。

ECサイトを持っていない場合

まず前提として、Instagramで商品を販売するのであれば、やはり自社のECサイトを持つべきです。しかし、ECサイトを持っていない場合もInstagramを利用して商品を販売することは可能です。

① DMで直接取引をする

InstagramのDM機能を使って、ユーザーと直接メッセージでやり取りしながら取引を行う方法です。

誰でもDMを送れる設定にした上で、投稿写真に「購入をご希望の方はDMにてご連絡ください」などのキャプションを入れておけば、問い合わせや購入希望のメッセージが送られてくるはずです。

特別な設定や機能の導入がいらず、簡単に取引ができる方法ではありますが、個人の連絡先や住所、支払い方法などのやり取りが発生するため注意が必要です。

特に、DMでの取引上で起きたトラブルは、Instagramは一切関与できないので慎重になる必要がありますし、管理に手間もかかるため長期的におすすめできる方法ではありません。あくまでも、例えばECサイト作成中の場合など、オープンまでの短期的な販売方法として考えた方が良いでしょう。

② リンク型決済を利用する

リンク型決済とは、決済用のURLから決済代行会社の決済画面に遷移して、クレジットカード情報を入力し決済する方法です。Instagramでの具体的な利用方法としては、決済用のリンクをプロフィール欄に貼り付けたり、DMでユーザーに決済用リンクを送る形になります。

ECサイトがなくてもリンク先で決済ができるので、上記①と同様にDMは利用するものの、より購入はスムーズになります。

ただし、「決済手数料がかかる」「決済代行会社の決済画面に遷移するため離脱を招く可能性がある」といったデメリットもあるため、導入は慎重に検討するべきです。

また、サービスによってはECサイトが必要なリンク型決済サービスもあるため、事前に導入条件を確認しておく必要があります。

Instagramで購入率を上げる5つのコツ

ここまで、Instagramで商品を販売する方法について解説しましたが、ここでは購入率を上げる投稿のコツについて解説します。

① 写真内に商品説明を組み込む

Instagramのフィード投稿は、写真にキャプションを付けることができますが、基本的にユーザーは写真だけを注視しながら、どんどんスクロールしていきます。さらにスマートフォンの場合、キャプションは2行程度しか表示されず、「…続きを読む」をタップしなければ全文を読むことができません。

このような点から、キャプションはあまり積極的に読まれることがないため、Instagramの商品販売においては、写真である程度商品の説明をする方法が取られます。

以下は、家具インテリア販売大手の「ニトリ」のアカウントですが、投稿写真の中で素材や機能の説明がされているのが分かります。

◆ニトリのInstagram投稿写真

ニトリInstagram

引用(画像):ニトリ公式アカウント(@nitori_official)

Instagramでは、ユーザーはまずは写真を見て、そして興味を持ったらキャプションを読み始める、という流れであることを意識しておきましょう。

② 投稿写真の並べ方にも注意

Instagramの投稿写真の一覧は、ECサイトにおける商品一覧ページになります。しかし、ECサイトのように商品名や値段がテキストで記載されているわけではなく、写真だけが並んでいる状態です。

そのため、投稿する写真だけで考えるのではなく、その投稿が「一覧で並んだときどう見えるか」まで考えておくことが重要です。以下、アパレルブランド「Good On」のアカウントをご覧ください。

◆Good Onの投稿一覧

goodon_Instagram

引用(画像):Good On公式アカウント(@good_on_official)

このタイムラインを見ると、画角や商品種類などを、ある程度まとまった固まりで投稿して、合間に流れを切るような投稿を行って「仕切り」を作り、またある程度まとまった固まりで投稿しております。

この投稿ルールにより、統一感があり整然として見やすい一覧になりますし、同時におしゃれな世界観も演出されていることが分かります。

まずユーザーが最初に一覧を見たとき、一枚一枚の写真には注視していません。そこで感じ取られるのは「印象」であったり「雰囲気」です。パッと見て魅力が伝わってくるような一覧にするため、Instagram投稿を始める前に、ある程度一覧の構想も考えておくのが良いでしょう。

そうすることで、個々の投稿にも一貫性が出てくるはずです。

③ 写真以外の要素も重要

Instagramの運用において、投稿写真や動画にばかり意識が向きがちですが、投稿以外にも販促の目を向けるのを忘れてはいけません。

例えばプロフィール欄では、簡潔に分かりやすくショップの説明を記載し、ECサイトなどのURLも忘れずに載せるようにしましょう。

キャプションについても、読まれにくいからといっておろそかにしてはいけません。キャプションを読み始めたユーザーは購入確度の高いユーザーなので、商品の説明や、購入方法について丁寧に記載しておくことが大切です。

また、Instagramのマーケティングではハッシュタグが重要になりますので、積極的にハッシュタグを活用していくべきです。

ただし、ハッシュタグを付ける際は、ビッグキーワードだけでは他の投稿に埋もれて、すぐに流れてしまう可能性が高いため、例えば「#Tシャツ」というビッグキーワードであれば、「#ヘビーオンスTシャツ」というように、ミドルキーワードやスモールキーワードと組み合わせて、対象を絞ることが重要になります。

④ インスタライブを活用する

Instagramのライブ配信機能「インスタライブ」も、効果的なライブコマース施策として活用できるためおすすめです。

動画配信のため商品をより詳しく紹介できますし、視聴者とのリアルタイムのコミュニケーションも可能なため、質問を受け付けるなどすれば、購入のモチベーションも高まりやすくなります。

インスタライブによるライブコマースは、実店舗での買い物体験に近いWeb接客施策として、アパレルECをはじめとして、多くの業種のEC施策で取り入れられております。

⑤ インサイト分析を投稿に活かす

Instagramインサイト」は、Instagramが公式に無料提供している分析ツールです。プロフィールへのアクセス数や、投稿へのリーチ数、またフォロワーの性別、年齢、地域や男女比などの属性も分かる機能です。Instagramの運営においては、このインサイト機能を活用して、常にアカウントを分析することが非常に重要です。

フォロワーの反応が多いなど注目度の高い投稿があれば、それを分析して次回の投稿に生かしながら、よりフォロワーに好まれる投稿を増やしていくようにします。

なお、Instagramの公式のメディアでも、商品を販売するためのアドバイスを公開していますので、こちらもぜひ参考にしてみると良いでしょう。

参考:Instagramで商品を販売する方法(Instagramの最新情報)

世界観が商品の魅力を増幅させる

InstagramはECにおける重要な販売チャネルの一つとして、物販分野で広く積極的に活用されております。そして、Instagramで商品を販売するのであれば、Instagramアプリ内で完結できるInstagramショッピングはぜひ導入すべき機能です。

ただし、そのような利便性の高い機能も、アカウントに魅力がなければ意味がありません。まずは、販売に先立って、ユーザーの心をつかむ投稿を重ねて、フォロワーを増やしていくことに注力すべきです。

そのためには、タイムラインをパッと見て伝わってくる魅力的な世界観を構築することが重要です。しっかりとしたコンセプトと一貫性を持って投稿を行うことで世界観が構築され、その世界観に共感したユーザーがフォロワーとなっていきます

アカウントの世界観が確立されれば、商品の魅力は自ずと高まっていくはずなので、Instagramで商品を販売する際は、まずはそのアカウントの軸となるコンセプトを見直すところから始めてみましょう。

そしてもし、これからECサイトを持ちたいと検討している事業者の方は、機能が豊富で将来的なカスタマイズやシステム連携が可能なカートシステム「ebisumart zero(エビスマート ゼロ)」をぜひご検討ください。新規事業などを行う事業者に向いているカートシステムです。

詳しい機能などについて下記の公式ホームページをご覧ください。

ebisumart zero公式ホームページ