「通販サイト」の一覧を15業界に分けて徹底紹介

「◯◯の分野の通販サイトを調査している!
「これから通販サイトを作るから参考になるサイトを見ておきたい!」

という方向けに、通販サイトを15の業界に分けてまとめてみました。

通販サイトを利用する消費者の多くは、Amazonや楽天などのショッピングモール型サイトを利用していると思いますが、各業界でも、自社の通販サイトの利用率を増やすべく、自社の強みを生かしながら、さまざまな工夫や施策に取り組むなどして通販に注力しております。

本日はforUSERS株式会社で、マーケティングを担当している筆者が、通販サイトの一覧を紹介します。きっとあなたの探している通販サイトがあると思いますので、最後までご覧ください。

15の業界ごとに通販サイトの一覧を紹介!

① ショッピングモール型

Amazon
楽天市場
Yahoo!ショッピング
ファッション通販ZOZOTOWN
Qoo10(eBay Japan)

オンライン通販で買い物をするユーザーの多くは、複数のブランドや店舗、商品が集まっているショッピングモールを利用していると思います。ショッピングモール型の通販サイトには、大きく分けて2種類あります。

出品型モールサイト(マーケットプレイス型モールサイト)

Amazonのように、サイト内に商品を出品して、サイト運営者に販売を委託する形式のモールです。商品の管理はモール側がやってくれるため、手軽に商品を出品できるのが特徴です。ショップページを作る手間がない分、素早く商品を販売できますが、価格競争に陥りやすいというリスクもあります。

出店型モールサイト(テナント型モールサイト)

出店型は、サイト内にショップページを開設して販売する形式のモールです。商品の管理は自社で行わなければいけませんが、ショップページがあるため、自社の特徴を出しやすい利点があります。代表的なサイトは楽天市場です。

② アパレル

ユニクロ公式オンラインストア
ユナイテッドアローズ公式通販
.st(ドットエスティ)
ONWARD CROSSET
ファッション通販【ニッセン】

アパレル業界は売上におけるオンライン通販の売上比率は20%以上と、オンライン化が進んでいる業界です。実店舗を多く持つアパレル業界の主要各社は、実店舗とオンラインを連携させるオムニチャネル施策に力を入れております。

代表的なところでは、ユニクロのAIチャットボットによる自動接客や、オンライン上での店舗在庫のリアルタイム確認、またサイト購入商品の店舗受取などがあります。

また、.stを運営するアダストリアでも、ショップスタッフによるSNS投稿で販促につなげるWeb接客に積極的に取り組むなど、実店舗と通販サイトにおける顧客行動からデータを一元化することで、顧客の囲い込みにつなげております

③ 時計・貴金属・服飾雑貨

CASIOオンラインストア
4℃(ヨンドシー)
JINSオンラインショップ
GINZA TANAKA(ギンザタナカ)
セイコードリームスクエア オンラインストア

時計・貴金属・服飾雑貨業界は、ジャンルとしてはアパレルに近い部分がありますが、アパレル業界とは対照的にオンライン化はそれほど進んでいません

アパレルの通販では、試着ができないため、通販サイトによってはそれがネックとなる場合があります。その点、時計やアクセサリーはサイズ感が比較的分かりやすく、通販サイトで購入しやすいはずです。

それでもオンライン化があまり進んでいないのは、やはり価格帯が高額なものが多いことと、こういった高級品は商品の性質上、質屋やリサイクルショップでの取り扱いも多いため、購買層がそちらのほうにも流れている背景があると推察します。

店舗スタッフとのコミュニケーションが多いこのジャンルでこそ、Web接客などを積極的に導入する仕組みが作れれば、よりオンライン化が進むのではないでしょうか。

④ 百貨店

高島屋オンラインストア
三越伊勢丹オンラインストア
大丸松坂屋オンラインストア
HANKYU HANSHIN E-STORES(阪急阪神百貨店)
小田急百貨店オンラインショッピング

百貨店業界の売上は過去30年、徐々に下がり続けているのが現状です。専門店の増加とともに消費者の選択肢が増えてきたこともあり、これは時代の流れとして避けられないことではあったのでしょう。

しかし、通販サイトの利用においては、必ずしも同様の推移を見せておらず、近年では右肩上がりに増えております。インターネットの普及という背景に、コロナ禍による通販特需もあったでしょうが、いずれにしても百貨店に対するニーズはなくなってはいません

高島屋では通販サイトに注力しており、特選ブランドやギフトなどの販売を通販で強化したり、また店舗と連動してお中元やお歳暮などの催事キャンペーンを実施したりなどしております。このように「百貨店ならではの強み」を通販において最大化していくことが、業界の再活性化につながっていくはずです。

⑤  家具・インテリア・雑貨

ニトリネット
IKEAオンラインストア
BRUNO online
無印良品
シマホネット(島忠)

家具・インテリア・雑貨業界は比較的通販利用が進んでいる業界ですが、これからさらに伸びていくのではないかと推察しております。もちろんコロナ禍による“巣ごもり需要”が消費者の意識を変えたという背景もありますが、本来家具やインテリアは、自宅あるいはその設置場所で買うのが一番効率が良いからです。

置きたい場所に問題なく設置できる寸法か、できるだけ明確に配置のイメージができるか、そういったことは、設置するその場で確認するのが一番良いはずです。そのため、それを通販サイトでどれだけ実現できるか、という点でこの業界の通販サイトの良し悪しが決まってくるとも言えるかもしれません。

ニトリは、アプリ内でAR機能を使って、家具のバーチャル設置ができるコンテンツを提供しています。またBRUNOでは、クオリティの高い写真を豊富に使って、商品を中心に世界観を醸成することで明確な購入イメージを持たせるなど、顧客の購入体験の最大化を図っています。

⑥ ホームセンター

ホームセンター通販のカインズ
ホームセンター通販コメリドットコム
ハンズネットストア
ビバホームオンラインショップ
コーナンeショップ

ホームセンターは基本的に郊外大型店舗が多く、扱う商品に大型のものもあるため、車での利用客が多いことが予想できます。そのため、通販の利用者は車を所有していない方や、店舗に訪れる頻度の低い方が中心となっているのではないかと考えます。

近年では、ホームセンター各社ともオンラインの展開を強化している傾向が見られ、カインズでは通販サイトで購入した商品を、最寄りの店舗で受け取れる「取り置きサービス」を開始したり、またコメリでは、同じく通販サイトで購入した商品を、取り置き専用のロッカーで受け取れるなどのサービスを展開しております。

ホームセンターで購入する際は「至急必要」であることが多いため、上記のサービスは店舗在庫があれば最短当日で受け取れるようにするなど、ユーザーのニーズをきちんと把握した上で、各社とも通販の利用促進に注力しております。

⑦ 家電

ビックカメラ.com
ヨドバシ.com
ヤマダウェブコム
エディオン公式通販
Joshin webショップ

家電業界は、各社で扱う商品に性能的な差はない上に、インターネットで調べれば最低価格の店舗を見つけるのも容易なため、価格競争になりやすく、各社とも保証や付属・アフターサービス、また特に特徴の出るポイントサービスなどで差別化を図ろうとしております。

ビックカメラでは、「ビックデジタルファーム」を設立し、オンラインとオフラインを融合させるOMO(Online Merges with Offline)戦略を推進するなど、グループ全体のDX推進に力を注いでおります。

また、ヨドバシカメラでは「ヨドバシエクストリーム便」による最短即日配送、さらには日用品やお酒なども取り扱うことで、ネット界隈の一部ではAmazonと並列に語られるほどになっております。このように、各社ともさまざまなオンライン施策で、通販サイトの利用促進に積極的に取り組んでおります。

⑧ パソコン

Apple(日本)
BTOパソコン(PC)通販のマウスコンピューター
レノボ・ ジャパン
ソフマップ・ドットコム
富士通 WEB MART

パソコンは、その性質上、商品の種類が仕様によって多岐に渡り、スペックやオプションをカスタマイズして購入することが一般的なため、製品の購入自体のハードルが高い業界です。そのため、ある程度のITリテラシーが要求されることもあり、通販サイトで購入することをためらう方も多くいることが考えられます。

そういった中で、レノボ・ジャパンでは購入の動線をできるだけシンプルにして、「サイズで探す」「価格で探す」「用途で探す」など、リテラシーがそれほど高くない購買層にも利用しやすいサイト作りをしております。

また、国内でも特に認知度が高い富士通は、割引訴求やサポート・アフターサービスを全面に押し出して、購入を後押ししています。特にパソコン業界は、各社とも、購入検討の時点から電話やチャットなどによる顧客のサポート体制をしっかり整えております。

⑨ 化粧品・医薬品

ワタシプラス(資生堂)
Maison KOSÉ
マツモトキヨシオンラインストア
ウエルシアドットコム
ファンケルオンライン

化粧品・医薬品業界においては、全国のドラッグストアの存在が大きく、ドラッグストア全体で言えばコンビニエンスストア並みに店舗があります。そのドラッグストアで医薬品や化粧品が購入できるため、業界のオンライン化はあまり進んでいません

また、ここ数年のプチプラコスメ(安価な化粧品)の人気の定着化もあり、通販サイトでの販売は利益率が低いという背景もあり、業界全体での積極的な成長は見られていないのが現状です。

しかし、そんな中でも高い通販利用率を誇る資生堂は、同社の通販サイトである「ワタシプラス」で、カウンセリングや肌測定によるバーチャルメイクの実装や、さまざまな美容情報や商品情報の発信など、デジタルを通じた顧客体験の価値向上に努めております。

⑩ 食品

Oisix(おいしっくす)
森永ダイレクトストア
ネスレ通販オンラインショップ
食べチョク
日清食品グループ オンラインストア

食品業界は、業界の市場規模としては大きいものの、こと通販においては利用率が低い分野です。やはり日本人は生食文化も含め、食に対して敏感な部分があるため、鮮度へのこだわりや、多くの食品を買い置きできる環境や文化がないことなどが、特徴として挙げられます。

そんな背景における通販サイトの施策として、Oisixはレシピごとの食材セットを使い切りで販売したり、森永ダイレクトストアでは、一般店では入手が難しい商品をオンライン限定で販売するなどの工夫を行っております。また、食べチョクでは生産者と消費者が直接やりとりできる仕組みをつくることで、通販サイトの利用を促進しております。

食品業界は規模が大きいだけに、今後の物販業界全体の通販利用率の底上げが期待される業界でもあります。

⑪ スーパーマーケット

楽天西友ネットスーパー
イオンネットスーパー
イトーヨーカドーネットスーパー
ライフネットスーパー
業務スーパー

スーパーマーケット業界では、コロナ禍をきっかけに「ネットスーパー」の認知度が一気に高まり、高齢者の利用も増えました。そういった背景もあり、ここ数年の業界の通販施策は活発になっております。

楽天と西友の提携による楽天西友ネットスーパーは、「楽天ペイ」への対応や、来店ポイントが付く「楽天チェック」の導入など、連携を深めております。また、Amazonは関東一部エリアのみ対応の「Amazonフレッシュ」とは別に、ライフと提携したネットスーパーサービスを展開することで、対応エリアが埼玉や関西にも拡がりました。

スーパーマーケット業界を含めた食品業界の通販においては、物流拠点の構築がネックになりますが、大手スーパーチェーンや地場のスーパーと手を組んで、楽天やAmazonのような物流の仕組みを上手く作っていけば、より多くの消費者のニーズに応えられるはずです。

⑫ 書籍・音楽

ヴィレッジヴァンガードオンラインストア
HMV&BOOKS online
タワーレコードオンライン
紀伊國屋書店ウェブストア
mu-moショップ

書籍・音楽業界は、時代の流れに大きく影響を受けた業界と言えるでしょう。CDやDVD、そして書籍は過去のメディアとなり、今やデジタルデータに取って代わられています。それぞれオンライン配信やサブスクリプション化が進んだことで、業界各社では生き残りをかけた売上対策を余儀なくされており、実際にどの店舗も、本・CD・ゲーム・グッズなどさまざまな商材を取り扱うケースが増えました。

この業界の通販利用における特徴は、コンテンツのヒットに影響されることです。例えばあるアニメ作品がヒットすれば、関連する書籍やグッズの売上も上がります。このように、その時々のヒットやトレンドに通販売上が大きく左右されることが、この業界の特徴となっております。

⑬ リユース・リサイクル

セカンドストリート
中古通販のオフモール(ハードオフ)
トレファクONLINE
コメ兵
リユースセレクトショップバイセル オンライン

リユース・リサイクル業界は、近年の物価上昇や不況による消費者マインドの変化メルカリなどのCtoCフリマ市場の台頭、そして世界的なSDGsの流れなどいくつかの要因が重なったことで、ここ最近注目されている業界の一つです。

そのため、業界各社とも販売強化として通販サイトにも力を入れており、例えばセカンドストリートでは、店舗在庫の連携機能や店舗受取サービスなどのオムニチャネル施策を展開するなど、大手アパレル通販サイトのような施策を積極的に行っております。

トレジャーファクトリーのトレファクONLINEでは、「ファッション」「スポーツ」「ハイブランド」「大型リユース」「ドレスレンタル」「礼服・喪服レンタル」「引越+買取処分」など、ジャンルごとに専門の販売・買取チャネルをいくつも持つことで、仕入れた商品をすぐに販売ラインに乗せることができる仕組みを作っております。

⑭ カー用品

オートバックス公式通販サイト
イエローハット オンラインショップ
アップガレージ
カーセンサーnet
Croooober(クルーバー)

カー用品業界は、パソコン業界同様にある程度の専門的な知識が必要な分野であり、一般的には、店舗やディーラーで購入し、専門スタッフやエンジニアにより取り付けなどの作業が行われるといった流れです。また、パーツの持ち込みによる店舗取り付けは、通常より高い工賃が設定されていることがほとんどなので、通販サイトを利用するのは比較的限られたユーザー層であると考えられます

ただし、店舗に展開されている商品は、比較的メジャーな国内製品が大半を占めている反面、通販サイトにおいては国内外の膨大な種類の品そろえがあり、なかなか手に入りにくいようなレアな商品を購入することも可能になってきます。

また、アップガレージやクルーバーなど、通販サイトでの中古パーツの売買やネットオークションなど、専門サイトとしての新しい商流も生まれてきており、通販における今後の成長が期待できる業界でもあります。

⑮ デジタルコンテンツ

PIXTA
Vector
note
Steam
PlayStation Store

ブロードバンドによる回線速度の飛躍的な向上により、通販でさまざまなデジタルコンテンツを扱えるようになりました。PIXTAやVectorをはじめとした、写真・動画・音声の素材データや各種アプリケーションの販売はもとより、SteamやPlayStation Storeでは、ゲームのシステムデータといった大容量データも短時間でダウンロードが可能です。

今や、娯楽の代表である本や音楽や映画も、電子書籍やストリーミング配信が一般的になり、デジタルコンテンツ販売の利用者数は今後も増え続けていくでしょう。さらに次世代通信の5G通信がより普及していけば、さらにビッグデータを扱うことが可能になるはずですから、将来的なイノベーションが期待される業界です。

自社の強みを生かした通販サイトを作ることが重要

通販サイトで買い物をする際は、Amazonや楽天などのショッピングモール型サイトを利用するのが、今や一般的となっています。日用品から趣味の商品まで、1つのサイト・1回の決済で手軽に済むのですから、大多数のユーザーが利用するのは当然でしょう。

しかし、モールへの出店は初期費用や手数料などのコストがかかりますから、販売事業者としては自社の通販サイトで集客して、売上を立てられれば一番良いはずです。そのためには、自社の強みを生かして専門サイトならではの世界観を作り上げ自社通販サイトでしかできないサービスを展開していくことが重要です。

今回は各業界の通販サイトのごく一部を紹介しましたが、各社とも自社の特色を生かしたマーケティング施策に取り組んでおります。通販サイトを探している方、これから通販サイトを立ち上げようとしている方は、ぜひ今回紹介した通販サイトを参考にしてみてください。

なお、通販サイトの立ち上げを考えている方は、サイト構築のプラットフォームにインターファクトリーのebisumart zero(エビスマート ゼロ)をご検討ください。特に新規参入の企業に適した、多機能なECプラットフォームですので、さまざまなジャンルにおいて最適化した通販サイトの構築が可能です。

詳しくは下記公式ホームページをご覧ください。

ebisumart zero公式ホームページ