たった5つのステップで分かる!アパレルECサイトの作り方

アパレル事業者がECサイトを作ろうとするとき、ECサイトの作り方についてどのように進めていくべきか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

アパレルECサイトを作る際の大きな流れは以下です。

ステップ① コンセプトの決定
ステップ② 商品の準備
ステップ③ プラットフォームの選定
ステップ④ サイト構築
ステップ⑤ 集客

基本的には、この5つのステップでECサイトを作っていきますが、大事なことは「ステップ① コンセプトの決定」をしっかり行うことです。

なぜなら、コンセプトが定まらないとステップ②以降の方向性が定まらず、結果としてアパレルECサイトにとって最も大事な世界観の構築もできないからです。

世界観の伝わりにくいECサイトでは、ユーザーも魅力を感じず、集客も難しくなってしまうため、アパレルECサイトにとって、魅力的な世界観の構築は、サイト作りの最初から意識しておくことが重要です。

本日は、forUSERS株式会社でマーケティングを担当している筆者が、アパレルECサイトの作り方について解説します。

それでは早速、アパレルECサイトの作り方について5つのステップごとに解説します。

ステップ① コンセプトの決定

ECサイトを作る上で、まず最初に決めることは「コンセプト」です。ECサイト作りにおけるコンセプト決めとは、これから作るECサイトが「誰に向けて何を訴求したいのか」を決めることです。

アパレルのECサイトを作る場合、「おしゃれ」「安い」「女性向け」などといった訴求では、数多くある競合サイトに対しての武器にはなりません

競合にも負けないコンセプトを作るためには、よりターゲットを絞ったコンセプトを考えるべきです。例えば、アメカジを扱うECサイトでも「カッコいいアメカジショップ」といった抽象的なコンセプトでは、競合に埋もれてしまいます。

しかし、以下のようなコンセプトはどうでしょう。

「60~90年代中心のワークスタイル専門のアメカジショップ」

このようにターゲットを絞ったコンセプトであれば、独自性が生まれるため、自然検索からサイトにたどり着く人も増えるはずです。

このように、独自性のあるコンセプトを決めることで、以降の実際のサイト構築や集客が、コンセプトに沿った軸のあるものになっていきます。

ステップ② 商品の準備

コンセプトが固まったら、販売する商品を用意していきますが、オリジナル商品を用意する場合と、商品を仕入れる場合がありますので、それぞれについて説明します。

オリジナル商品を用意する

自社のブランドを持っていて、オリジナル商品を用意する場合、代表的な方法として「OEM生産」と「ODM生産」があります。

OEM生産 => 商品の企画まで自社で行い、製造はOEM会社に委託する
ODM生産 => 自社ブランドのデザインから製造まですべてODM会社に委託する

いずれの場合も、メリットとして設備や人件費においてコスト削減ができますが、委託部分の技術やノウハウが自社に蓄積されないというデメリットもあります。

商品を仕入れる

アパレル事業で商品を仕入れる場合は、おおむね以下のような方法があります。

・仕入れ専用サイトで仕入れる
・展示会や問屋で仕入れる
・メーカーから直接仕入れる
・海外サイトで仕入れる

短期間でカンタンに商品を用意するのであれば、仕入れ専用サイトや海外サイトから仕入れるのが良いでしょう。特に海外サイトであれば、ニッチ商品を非常に安く仕入れることも可能です。仕入れの量も少量から始められるので、スモールスタートのECサイトにおすすめです。

仕入れ専用サイトは、例えば下記「スーパーデリバリー」などがありますが、他にもレディースアパレル専門の仕入れサイトなど多数のサイトがありますので、比較しながら自社に最適な商品を探してみてください。

参考:ファッションの商品一覧 |卸・仕入れサイト【スーパーデリバリー】

季節に合わせた商品を用意する

上に述べた、いずれの方法で商品を用意するにしても、アパレルECでは販売する季節を考えて準備をすることが重要です。

アパレル業界には「S/S」と「A/W」の2シーズンがあります。

S/S => Spring / Summer(春夏)
A/W => Autumn / Winter(秋冬)

S/Sは3月~8月頃、A/Wは9月~翌年2月頃までのシーズンを指します。

アパレル商品のラインナップは、おおむねこの2シーズンに分けられ、この販売周期によって販売側もユーザーも動いているため、商品を用意する際は、ECサイトの開設がいつ頃になるかによって用意する商品も変わってくるので注意が必要です。

そして、シーズンが切り替わる2か月くらい前には、次シーズンの商品の準備に入るくらいが理想です。

ステップ③ プラットフォームの選定

コンセプトが決まったら、ECプラットフォームを選んでいきます。プラットフォームとは、ECサイトの構築するためのカートシステムのことです。つまり、どのような手段でECサイトを構築するかを決めます。

ECサイトのプラットフォームには、以下の種類があります。

◆ECプラットフォームの種類

① ASPカートシステム
② オープンソース
③ ECパッケージ
④ クラウドEC

それぞれの特徴を、筆者の経験から表にまとめました。

◆各プラットフォームの比較

ECプラットフォーム比較表

上記4つのプラットフォームから、これから作るECサイトの要件定義や、月商規模などに基づいて最適なものを選んでいきます。

ただし、「③ ECパッケージ」や「④ クラウドEC」は、カスタマイズ性やシステム連携に優れているものの、導入コストが高額になります。また「② オープンソース」は、初期費用こそ無料ですが、構築に専門知識が必須になります。したがって、いずれも新規事業者にはハードルが高い構築方法です。

特に、開設したばかりのECサイトですと、いきなりの集客は見込めませんし、すぐに利益を出すことも難しいため、導入費用やランニングコストはできる限り抑える必要があります。

そういった点から、初めてアパレルECサイトを作る事業者にとっては、ASPカートシステムが現実的な選択と言えるでしょう。

ASPカートシステムには無料のものも有料のものもありますが、無料の場合、テンプレートのカスタマイズができないなど、その他の機能やシステム連携の面でさまざまな制限があります。そのため、アパレルECサイトで、コンセプトや世界観を反映させるのであれば、ある程度の自由がきく有料のプラットフォームを選ぶのが良いでしょう。

ステップ④ サイト構築

プラットフォームが決定したら、いよいよ実際にECサイトを構築していくフェーズに入ります。ここでは、アパレルのECサイトを構築するにあたって押さえておくべきポイントを解説します。

ポイント① 世界観とユーザビリティのバランスに注意する

アパレルECサイトの構築は、そのままブランドの世界観の構築につながりますサイトのデザインやUI(ユーザーインターフェース)が、商品イメージに直結するため、ステップ①で定めたコンセプトとターゲットを見据えた作りにすることが重要です。

ここで注意しなければいけないのは、デザイン性ばかりを追求して使いづらいサイトになってしまうことです。見た目はおしゃれであっても、「文字が小さくて読みづらい」「ナビゲーションが不親切」「すべて英語表記で分かりにくい」といったサイトであれば、ユーザーからは敬遠されてしまうでしょう。

しかし、使いやすさだけに重点を置きすぎるあまり、簡素すぎるデザインのサイトになってしまっては、ブランドに対するイメージも下がってしまう恐れがあります。

そのため、ブランドの世界観を保ちながら使いやすさ(=ユーザービリティ)を担保することが重要になってきます。

デザイン性を高めても、「フォントの選定」「ボタンなどのパーツの一貫性」「直感的な操作ができる配置」「英語と日本語の併記」などの細かい部分に配慮していくことでユーザービリティを担保することができます。

このような点で、ZOZOTOWNなどは非常に優れたサイトですので、参考にしてみてください。

参考:ファッション通販ZOZOTOWN

ポイント② 商品写真の見せ方にこだわる

アパレルECサイトに限らず、すべてのECサイトで商品写真は非常に重要です。ECサイトでは実際に商品を手に取って確認することができないため、ユーザーは一枚一枚の写真から、できるだけの情報を得ようとするからです。

商品を魅力的に見せるため、照明や背景、画質にこだわることはもちろん、素材感やモデルを使ってサイズ感などを写真から伝える工夫が必要です。見落としがちですが、自然光を利用した写真も掲載して、実際に近い色を見せることも重要です。

以下は、レディース専門の通販サイト「fifth(フィフス)」の商品ページですが、豊富な写真から素材感や質感などさまざまな情報が得られることが分かります。

◆「fifth(フィフス)」の商品ページ

fifth商品ページ

引用(画像):人気レディースファッション通販 fifth(フィフス)

ポイント③ サイズ感が分かるよう最大限の工夫をする

ECサイトでアパレル商品を販売する上で最もネックとなるのが「サイズ感」です。ECサイトでは試着ができないため、ユーザーはサイズに不安が残り、購入に踏み切れない可能性が多々あります。

そのため、できる限りECサイトでもサイズが分かる工夫をすることが重要になります。大手アパレルEC各社では、計測テクノロジーを利用して疑似的に試着ができるシステムを導入しておりますが、導入コストも大きいため、小規模事業者にとってはあまり現実的ではありません。

システムが導入できなくても、洋服の寸法を部位ごとに細かく記載し、着用画像もモデルの身長などをしっかり記載して、可能であれば複数のモデルを用意するなど、工夫をすればするだけユーザーの不安は解消されていくはずです。

ユニクロでは、ベースとなるアイテムやモデルの身長ごとに異なる着用イメージの一覧も設けております。

◆「ユニクロ」の身長別 着丈ガイド

ユニクロ着丈ガイド

引用(画像):身長別 着丈ガイド(ユニクロ)

また、後述しますが、購入者のレビューもサイズ感を知るための重要な手掛かりになりますので、積極的に購入者へ情報提供を求めましょう。

ポイント④ ユーザーのレビューを集める

前項で述べたように、ECサイトでは実際の商品を確認することができないため、実際に購入したユーザーの評価は、購入を決めるための重要な意思決定要素になります。

さまざまなシチュエーションでの実際の着用感、洗濯後の変化など、商品説明文だけでは分からないリアルなレビューは、多ければ多いほど購入を迷うユーザーの助けになります。サイズ感を分かりやすくするためにも、購入者の身長、性別などの情報も掲載すると良いでしょう。

そして、ユーザーレビューを掲載する際は、ネガティブな意見もきちんと掲載するようにします。ネガティブな意見によって、仮にその場での購入機会を失ったとしても、掲載することでショップに対する信頼性が高まり、中長期的にショップの利益につながっていくからです。

また、そのようなネガティブな意見から、商品の改善点や、新商品へのヒントが得られることも大いにあるため、ユーザーレビューは積極的に募集し活用していくべきです。

ユーザーレビューについては、SHOPLIST(ショップリスト)が参考になりますので、どんな情報を集めるべきか確認してみてください。

参考:ファッション通販SHOPLIST(ショップリスト)

ポイント⑤ スタッフによるWeb接客を取り入れる

もし実店舗も展開している事業者であれば、店舗スタッフも積極的にECサイトに露出して、店舗に近い買い物体験をユーザーに提供することで、売上を伸ばすことが可能になります。

スタッフが実際に商品を着用してレビューやコーディネート写真を掲載したり、動画でスタッフが商品の説明をしたりすることで、写真だけで商品を見るより何倍も魅力的に感じられますし、「アパレルに携わるプロの視点」という信頼感から、ユーザーの購入意欲も大きく高まります。

実際に店舗で接客を行っているスタッフであれば親近感もわきやすいですし、ファン化につながり、リピート購入も促進されます。以下は大手アパレルECサイトのWeb接客事例です。

◆.st(ドットエスティ)のスタッフによるスタイリング集

引用(画像):STAFF BOARD スタイリング一覧 | .st(ドットエスティ)より一部加工

また、「ユナイテッドアローズ」ではショップスタッフによるライブコマースを行っています。

参考:green label relaxing STYLING GUIDE

ステップ⑤ 集客

サイト構築が完了し、商品登録などの準備も済んだら、集客を行っていきます。ECサイトを開設したばかりでは、なかなか集客に予算をかけられませんが、以下に紹介する施策は、それほど予算をかけずに行える集客施策なので、ぜひ導入を検討してみてください。

SNS施策

SNSはECサイトへの集客に欠かせないマーケティングツールです。特にInstagramは、ビジュアルの訴求が重要なアパレルにおいては、新規顧客の開拓にもリピート購入促進にも非常に効果的です。投稿から直接ECサイトに遷移して買い物も可能なため、販売チャネルの一つとして積極的に活用していくべきです。

Instagramにおいては、ブランドの世界観を意識した投稿を行うことが大切です。投稿する写真に統一感を持たせることで世界観が構築され、その世界観に共有したユーザーがファンとなり、ECサイトにも足を運んでくれるようになりますし、シェアしてもらうことで潜在顧客にもアピールすることができます。

◆世界観のあるInstagramの例(Polo Ralph Lauren)

ラルフローレンInstagram

参考:Polo Ralph Lauren(@poloralphlauren)

SNSは、InstagramのほかにもTwitterやYouTube、TikTokなどがあります。特にYouTubeやTikTokのような動画メディアは、動画で商品を紹介することで、より商品の魅力が伝わりやすいのでおすすめです。

動画の撮影や編集には、ある程度の準備や知識も必要ですが、書籍やハウツー動画などを活用すれば習得はそれほど難しいことではありませんので、余裕があればこちらも積極的に導入していきましょう。

ブログ施策

Instagramは比較的、短期間で結果が出やすい施策であるのに対して、ブログ施策はすぐに結果は出にくいですが、中長期的な集客効果が期待できる施策です。

ブログ施策を端的に説明すると、ブログ記事でユーザーを集め、商品ページに誘導する方法です。

なぜこのような方法を取るのかというと、仮に商品ページに長文の説明を加えるなどして直接SEO対策を施したことでページの検索順位が上がったとしても、ページが冗長になり、スムーズなカートインの妨げとなってしまい結果としてCVRが下がってしまう可能性が高いのです。

そのため、商品ページはCVRを高めることに注力して簡潔な作りにし、ブログ記事で商品の魅力を掘り下げるとともにSEO対策の役割を担う形にして、そこから商品ページに誘導していくことで、効率よく集客を行うことができるのです。

ECサイトにおけるブログ施策について、詳しくは下記記事にまとめられておりますので、ぜひ参考にしてみてください。

関連記事:ECサイトの商品ページに流入を増やすSEO施策(ebisumart Media)

アパレルECサイト作りは世界観が大事

ここまで5つのステップでアパレルECサイトの作り方を解説してきましたが、大事なことは「世界観の構築」です。そして世界観は、独自性のあるコンセプトと明確なターゲット設定により、よりユーザーに共感を得やすいものになります。その世界観を意識しながら、デザイン、レイアウト、写真の撮影などのサイト作りに反映させていきましょう。

世界観のあるECサイトを作ることができれば、集客の中でファンが育成され、売れるECサイトへと成長していくはずです。まずはターゲットを絞って、競合よりも突出した独自性のあるコンセプトを考えることから始めてみてください。

なお、アパレルのECサイト作りに最適なカートシステムをお探しの方は、インターファクトリーのECサイト構築プラットフォームである「ebisumart zero(エビスマート ゼロ)」もぜひご検討ください。ECサイトの運用や集客に必要な機能も充実しており、将来的なカスタマイズやシステム連携も可能なおすすめのプラットフォームです。

詳しい機能などについては公式ホームページをご覧ください。

ebisumart zero公式ホームページ