ネットショップでカタログ販売を実施するための5つの機能解説

ネットショップでカタログ販売を実施する場合は、どのような機能が必要となるのでしょうか。

カタログ販売で最も重要なことは、顧客情報管理です。なぜならカタログ販売では、お得意様に繰り返し購入してもらうことが売上につながるため、顧客情報を管理し、旬の時期にカタログを送付することが重要だからです。

本日は、forUSERS株式会社でマーケティングを担当している筆者が、ネットショップのカタログ販売機能について詳しく解説します。

カタログ販売機能を使った事例

まずは、カタログ販売機能を使った大手の事例を紹介します。

ファッション通販の大手「ベルーナ」では、レディース専門およびメンズ専門のファッションや、下着専門、インテリア専門など多種のカタログを扱っており、ネットショップ会員になることでカタログを請求することができます。「春号」「夏号」など、四季のファッションごとにカタログを発行してシーズナリティを持たせることで、リピート購入の促進につなげております。

商品購入の際は、サイトのヘッダに常駐している入力フォームにカタログ番号を入力することで商品ページに移動します。

また、ベルーナでは紙媒体のカタログを発行しているだけでなく、デジタルカタログとしてネットショップ上でもカタログを閲覧でき、カタログ画面から直接商品ページに移動して、商品が購入できるようになっております。

◆ファッション通販ベルーナのトップページ

ベルーナTOP

◆ベルーナのデジタルカタログ

ベルーナ_カタログ一覧

ベルーナ_デジタルカタログ

引用(画像):ファッション通販ベルーナ(Belluna)

それでは、カタログ販売機能について解説します。

ネットショップでカタログ販売を実施する際に必要な5つの機能

それでは、カタログ販売を実施するにあたって、必要な5つの機能を紹介いたします。

機能① ネットショップにカタログ番号入力欄を用意する

まずは基本機能からです。カタログを見たユーザーが、ネットショップにアクセスして番号を入力する機能が必要となります。そして、ユーザーが複数商品を入力する場合にも対応している必要があります。

◆複数商品の入力に対応

セシール_カタログ入力

引用(画像):カタログ通販セシール オンラインショップ

カタログ販売で案内するページは、ネットショップのトップページではなく、商品コード入力に案内する方が離脱率が下がり、CVR(注文率)が上がります。また、ユーザーの中にはトップページに訪れるユーザーもいるので、トップページからも商品コード入力ページへの強い導線を用意しましょう。

機能② カタログにはQRコードを設置する

カタログには、下記のように番号だけでなくQRコードを設置しましょう。ユーザーの多くはスマートフォンです。スマートフォンの場合は、QRコードの方がサイトへのアクセスがカンタンです。

◆ファッション通販ベルーナのカタログ

ベルーナカタログ

引用(画像):ファッション通販ベルーナ(Belluna)より筆者が一部加工

機能③ 代理注文画面を設置してマルチチャネルに対応する

カタログ販売とともに、以下のチャネルでも受発注を並行して行うネットショップがほとんどのはずです。

◆カタログ以外のチャネル

・ネットショップからの注文
・電話受注
・FAX受注
・店舗受注

このように、複数の受発注チャネルがあると、それぞれのチャネルで別々に受発注を行うとバックエンド業務に負荷がかかります。これらの注文をカタログ販売チャネルとともに統一するには、スタッフが注文を入力する代理注文用の受注画面を用意することで解決できます。

機能④ 顧客管理システムで「お得意様」を把握する

カタログ販売で売上を最大化するには、顧客管理が重要です。つまりお得意様を把握してリピート購入を促す施策が必須であり、特にお歳暮などのシーズン商品を扱う場合は、毎年利用してくれる可能性があるからです。

そのため、季節が変わりカタログが新しくなるたびカタログ発送をするために、顧客管理システムは必要となります。

会員ランク機能を使って、お得意様を優遇してネットショップへの満足度を高くするなどして、お得意様を増やしていくことを意識しましょう。

機能⑤ メルマガ・ステップメールで、ユーザーとつながり続ける

すでにカタログ販売を利用しているお得意様に対して、新製品やお得なキャンペーンなどをお知らせするために、メルマガやステップメール機能は必要となります。

また、カタログ販売の場合、仮にメルマガを開封しなかったとしても、お歳暮等のカタログを利用したいシーズンにメールが来た時に「あのネットショップでまた買おう!」と思い出してもらえる可能性があるため、メルマガはリピート購入の観点からも非常に重要となります。

カタログ販売を使った3つのマーケティング施策

それでは、次にカタログ販売を使ったマーケティング施策を解説します。

施策① お得意様戦略

例えば、お歳暮などのシーズン性があるカタログ販売では、お得意様を囲い込み続けることは非常に重要です。

筆者の母は、毎年お歳暮の時期になると、カタログを見て親せきに送る商品を選んでいました。いわばカタログ販売会社にとってみると、母はお得意様だったわけです。母もカタログが届くのを楽しみにしておりました。

このように、シーズンごとに必ずお得意様にカタログを送付することは非常に重要です。そのためカタログ販売においては、カタログを送付する「お得意様をどのように見付けるか?」という点が重要となります。

◆お得意様を見付けるインターネット戦略

・SEOキーワード「ギフト ○○」でSEO上位を目指す
・メルマガでギフト販売の認知を得る
・インターネット広告を活用する(リスティング広告・ディスプレイ広告・YouTube広告など)

施策② 商品を使って顧客情報を得る

カタログ販売においては、リピート性が高い商材となるため顧客情報が全てです。そのため、どのように顧客情報を得るのかが重要です。例えばネットショップでは、自社のターゲット層が好きな商品を市場価格よりも低価格で販売することで、ターゲット層にネットショップを利用してもらい、そこで顧客情報を得て、カタログ販売を行うという方法があります。

つまり、商品を使って顧客情報を得るという戦略です。例えば、ネットで自社の果物を購入してくれたユーザーは、果物を自分たちで購入するだけでなく、近所や親せきにもギフトとして配る可能性があります。

そういったユーザーにギフト用の果物のカタログを送付すれば、そこからのリピート購入を期待することができるのです。

施策③ シニア層など今までなかったユーザー層に販売するキッカケとする

もし、ネットショップをインターネットで購入する層だけに対して展開していた場合、必然的に「PCやスマートフォンで商品を購入することに抵抗がないユーザー」が商品を購入します。

しかし、チャネルの一つとしてカタログ販売を開始することで、例えば、シニア層など今までに接点がなかったユーザー層と接点を持つチャネルとすることができます。

また、カタログ販売を始める場合、ネットショップにも「カタログ送付ページ」を作成して、カタログが欲しいユーザーの集客を行いますが、普段ネットショップのみを利用しているユーザーの中にも、カタログが欲しいというユーザーも出てきます

そうすると、既存ユーザーに対してもカタログというリアルの「モノ」を送ることで、非デジタルの世界でも接点を持つことができるので、さらにリピート購入を促すきっかけとなるのです。

このように、新規ユーザーに対しても、既存ユーザーに対しても、新しいチャネルを開くことにつながります。

まとめ

カタログ販売について、必要な機能やマーケティング施策について解説しました。カタログ販売において最も重要なことは顧客情報管理です。それを前提に考えると、ネットショップで売る商品さえも顧客情報を取るためのキッカケと考えたマーケティング施策を実施することができます。

まずは、ターゲット層を見つけて囲い込むことを顧客情報管理を使って企画しましょう。

もし、これからネットショップの構築を検討しているのであれば、顧客管理機能も利用可能なインターファクトリーのECサイト構築ツール「ebisumart zero(エビスマート ゼロ)」もご検討ください。機能が豊富で将来の拡張やシステム連携も可能な、おすすめのECプラットフォームとなっております。

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