「リタゲメール」でECサイトの売上を上げる!

リタゲメールとは、リターゲティングメールの略称であり、ECサイトなどのWebサイトに訪れて離脱したユーザーを、メールを使ってサイトへの再訪問を促し、CVを獲得するためのWebマーケティング戦略です。

もしECサイトを開設して、注文数がある程度多いネットショップならば、リタゲメールはぜひ活用すべき施策です。

本日はforUSERS株式会社でマーケティングを担当している筆者が、リタゲメールについて解説します。

リタゲメールの事例

それでは、リタゲメールを実際に活用している事例を紹介します。以下は、テキストのみのメールと画像付きのメールで、いずれもアパレル系のリタゲメールになります。

◆テキストのみのリタゲメール

リタゲメール(再入荷)

◆画像付きのリタゲメール

リタゲメール(カゴ落ち)

リタゲメールは、通常のテキストのみのメールでも良いのですが、上記のように画像付きのほうが訴求力も高くなります。特に、ユーザーの閲覧履歴から送付する再入荷やおすすめのメールは、画像付きの方が自分が閲覧していた商品を思い出しやすく、より高い効果が期待できるでしょう。

リタゲメールの種類は主に2種類!「かご落ちメール」と「閲覧落ちメール」

リタゲメールの種類は大別して以下の2種類です。一つずつ解説します。

① かご落ちメール

「かご落ち」とは、ユーザーがECサイトで商品をカートに入れたにもかかわらず、決済を行わず離脱した(あるいは決済の途中で離脱した)ことを指します。このかご落ちしたユーザーに対して、以下のようなタイトルのメールを送ります。

◆かご落ちメールのタイトル文の例

「お客様のカートに残っているアイテムがあります!」

スマートフォンユーザーの場合、アプリなどの通知が入る、電話がかかってくる、あるいは友人に話しかけられるなどして、買い物の途中で閲覧を中断してしまうことがあります。

そういった際に、このかご落ちメールを送ることで、筆者の経験だと少なくとも10件に1件は買い物に戻ってくれるので、ECサイトの売上向上に役立ちます。

② 閲覧落ちメール

「閲覧落ち」とは、ユーザーがECサイトに訪れたが、特に買い物(カートイン)をせずにECサイトから離脱してしまうことを指します。この施策は、ユーザーがカートに商品を入れていないので「かご落ちメール」よりも効果が低くなります。

また、ECサイトに会員登録してログインしたユーザー以外にはリタゲメールを送付できないので、新規ユーザーに対する施策ではなく、既存会員向けの施策になります。

リタゲメールで効果を出すための5つのステップ

それでは、リタゲメールで効果を出すための5つのステップを解説します。

ステップ① メールアドレスを早めに取得する

リタゲメールにおいては、まずメールアドレスを取得する必要があります。既存会員であればメールアドレスを取得しておりますが、新規ユーザーに対しては、商品購入の際に、先に「会員登録」を行ってから、決済を行う順番で買い物をしてもらいます。

こうすることで、会員登録をした後に「カートを離脱」したユーザーにリタゲメールを送ることができるようになるからです。

そして、登録するユーザーが増えるように、会員登録はなるべくメールアドレスのみを登録する形にして、買い物に必要な名前や住所、電話番号などは、カートインの際に登録するように設計しましょう。

ステップ② メール送付のタイミングはなるべく早く!

買い物を中断し離脱したユーザーにかご落ちメールを送るタイミングは早い方が効果的ですが、開封率を意識すると少し時間をあけて1~3時間後あたりに送付してみるのが良いでしょう。

サイトから離脱したユーザーには、何か用事があって買い物を中断したユーザーもいるかもしれませんので、離脱直後だとメールが無視されてしまう可能性もあります。少し時間を空けてから送付すべきでしょう。

ステップ③ メールの件名にかご落ちした商品名を含める

かご落ちしたユーザーがメールを開封する確率を上げるために、メールの件名にはかご落ちした商品名を入れましょう。

◆かご落ちメールのタイトル例

「お客様のカートに○○があります!」

そうすることで、よりメールの内容を自分ごと化しやすくなり、開封されやすくなります。閲覧落ちメールであっても、もしユーザーが特定の商品ページを閲覧していたのであれば、件名にその商品名を入れたり、カテゴリ名を入れるなど工夫することができます。

ステップ④ メールは最低3回送付する

初回のメールが開封されなかったり、買い物に戻らなかったりしても、メールは3回程度は送るようにしましょう。例えば、以下の頻度です。

◆リタゲメールの頻度

1回目:1時間後
2回目:3日後
3回目:1週間後

そして、メールの件名や内容も変えていきます。なぜなら日数がたってしまうと、ユーザーの購入意欲も下がってきているので、以下のように、訴求を追加しましょう。

◆リタゲメールの訴求内容

1回目:1時間後「お買い忘れはありませんか?」
2回目:3日後「クーポンの期限は本日までです」
3回目:一週間後「●日まで、●●%OFF」

このように、クーポンやキャンペーンと組み合わせることで、CVRを向上させます。

ステップ⑤ 挨拶文などは省略し、シンプルに

以下のZOZOTOWNのリタゲメールをご覧ください。

◆シンプルな内容のリタゲメール

zozo_リタゲメール

このように、挨拶文などがなくメールの目的がシンプルです。件名も簡潔で、メール一覧の画面でも内容が分かります。メールだからといって、挨拶などの丁寧な言い回しは特に必要なく、このようにシンプルにするべきです。

CTAには「買い物に戻る」「今すぐ購入」という文言を加えましょう。

ECサイトの売上を一定数上げる施策こそ「リタゲメール」

多くの分野でスマートフォンユーザーが7~8割となっていますから、その分PCユーザーよりも、かご落ちが発生しやすくなっています。なぜなら、スマートフォンは途中で閲覧が中断されやすいデバイスだからです。

◆スマートフォンの閲覧が中断される要因の例

・メッセージアプリからの通知
・着信
・家族や友人に声をかけられる
・電車やバスが目的地に到着

しかし、リタゲメールでしっかり対策することで、筆者の経験ではかご落ちした人の10%はリカバリーして、買い物を続けてもらうことができるようになるため、注文数の多いECサイトほど必須の施策と言えます。

まとめ

ECサイトを開設して、注文数が多いショップであれば、リタゲメールを始めてみてください。スマートフォンでいつでもどこでも手軽にショッピングができるようになった分、さまざまな要因から離脱による機会損失も発生しやすくなっております

そういったユーザーをリカバリーするために、リタゲメールは非常に効果的な方法ですので、積極的にECマーケティングに取り入れていくべきです。

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ebisumart zero公式ホームページ